悪魔の独白(プロローグ)

 魚が、腐ったような、ひどい匂いが、充満し、じめじめとした暗がりの中で、
 悪魔のルシファーが、うずくまって、一人、ぶつぶつと何事かを、つぶやいていた。
 俺は、なぜ、こんな臭くて、汚い、暗がりの中に、閉じこめられているんだ。
 神が、悪いのだ。
 いつまでも、こんなところに、閉じこめられていても仕方がない。
 おれは、ここから出ていく。
 そして、神とやらを、打ちのめしてやるのだ。
 そして、神に取って代わってやる。
 ルシファーは、おもむろに立ち上がり。
 微かに光の見える方に向かって歩き始めた。




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